昨年末、リニューアルオープンを果たした軽井沢万平ホテルに滞在する機会がありました。その目的は新たに誕生した愛宕館全客室の内風呂に出来た天然温泉。この素晴らしい温泉と共に癒しのひと時を過ごすことが出来ました。クラシックホテルは、日本ならではのホテル文化です。あらためてその魅力の虜になりました。日本のホテル黎明期に創業され、戦前・戦後を通して西洋のホテルのライフスタイルを具現化してきたホテルです。現存する歴史ある建造物、歴史上の人物が愛したレストランや客室。今月はその魅力についてお伝えします。
「日本クラシックホテルの会」(Japan Classic Hotel Association)のお話によると、日本には主に9つのクラシックホテルがこの協会のメンバーになっています。そのホテルとは、「雲仙観光ホテル」「蒲郡クラシックホテル」「万平ホテル」「日光金谷ホテル」「東京ステーションホテル」「ホテルニューグランド」「富士屋ホテル」「川奈ホテル」「奈良ホテル」です。これらのホテルは、西洋文化が日本に伝わる明治の文明開化の時代より、人々の生活と深く関わり、都市や地域の発展のために重要な役割を果たしてきました。このホテル文化を日本に導入してきた先人たちの足跡を現代に伝えるクラシックホテルは、昨今、国内外よりさらなる注目を集め、その魅力を放ち続けています。第二次世界大戦以前に建てられ、その建物を維持(改修、復元を含む)、文化財や産業遺産などの認定を受けているなどの条件を満たしたこの9つのホテルには、歴史的建造物、一流かつ伝統の料理、心温まるホスピタリティの歴史が脈々と受け継がれているのです。では9つのホテルを簡単ですが、紹介していきましょう。
① 雲仙観光ホテル(長崎):1935年創業。2003年に国(文化庁)の登録有形文化財となった、山小屋風建築のホテル。新しさとノスタルジアを感じる空間と雲仙温泉の源泉かけ流しの湯で非日常の時間を過ごすことができます。
② 蒲郡クラシックホテル(愛知県):渥美半島、知多半島に抱かれた三河湾国定公園の中心、高台に位置し、目の前には国の天然記念物の竹島と三河湾の海を一望することができます。多くのテレビ番組、映画、CM、雑誌など、素晴らしい景色はそれらの撮影場所にもなってきました。百年の歴史と伝統を誇るアールデコの格式と洗練されたホスピタリティで、優雅な時間を送ることができます。
③ 万平ホテル(長野県):軽井沢の森に佇むクラシックホテル。夕食は、1936年築の本館にあるメインダイニングルームにて、代々受け継がれてきた伝統のフランス料理を堪能できます。ジョン・レノンとオノ・ヨーコが避暑地で利用したホテル。ジョン・レノンが利用していた部屋が今も大切に保存されています。かつての本館は現在「アルプス館」と呼ばれ、外観はヨーロッパの山荘を思わせるハーフティンバー様式(建物の木製フレームを意図的に外に露出させている西洋風の建築様式)。ジョンの有名な逸話は、彼の愛したカフェテラスで、ロイヤル・ミルクティの作り方を伝授したこと。当時の日本のスタッフはまだ正式なロイヤル・ミルクティのレシピを知らず、ジョンが丁寧に伝えたと言われています。今でも英国仕込みのロイヤル・ミルクティがこのカフェで味わえます。
④ 日光金谷ホテル(栃木県):1873年創業、現存する日本最古のリゾートホテル。創業以来140余年、日光の歴史と文化に育まれながら、今も進化を続けています。アインシュタイン、リンドバーグも宿泊したホテルです。
⑤ 東京ステーションホテル(東京都):1915年完成、創業。国指定重要文化財である東京駅・丸の内駅舎の中に位置する絶好のロケーション。都会の喧騒を感じさせない静けさの中、快適で上質なひとときを過ごすことができます。このホテルの伝説の総支配人2人のお話があります。西洋料理の老舗レストラン精養軒の元料理長でもあった五百木(いおき)氏は、その経験から東京ステーションホテルの料理を確立。特に知られているのが「ビーフシチュー」です。もう一人の剣持氏は、米国コーネル大学でホテルマネジメントを学び、最も重要と言えるサービスレベルの向上に尽くしました。合理的なマニュアル方式を積極的に採用し、スタッフの接客教育に取り組み、お客さまからの評価が更に高まりました。これは後に、戦後の日本航空の客室乗務員トレーニングを東京ステーションホテルで行うなどの実績にも繋がっていきます。この二人の総支配人が成し得た業績と意志は、今日のホテルに脈々と受け継がれています。
⑦ 富士屋ホテル(神奈川県):日本初の本格的リゾートホテルとして誕生したホテル。登録有形文化財に指定されました。なかでも「花御殿」と呼ばれる客室は有名です。箱根駅伝では、その美しい外観を横目にランナーが箱根の山を走りぬけていく姿に感動させられます。2020年にリニューアルオープンし、スパ(大浴場)を新設、温泉を堪能できます。メインダイニングルーム「ザ・フジヤ」では伝統のフランス料理を味わうことができます。富士屋ホテルは、昨今「全員コンシェルジュ宣言」たるものが表明されました。これはスタッフ全員がそれぞれの分野でどんなことにもお客さまの力になって差し上げますというもの。まさにコンシェルジュスピリットそのものです。
⑧ 川奈ホテル(静岡県):伊豆、川奈の大自然の中に佇むホテル。自然の中にある川奈ホテルは季節によりさまざまな表情を見せます。ゴルファーならだれもが憧れる絶景シーサイドコースを2つ所有。世界ゴルフ場100選にも毎回選定されています。富士コースは、日本の女子プロゴルフトーナメントの舞台でもあります。
⑨ 奈良ホテル(奈良県):1909年に「関西の迎賓館」として創業、多くの賓客がその歴史の舞台に名を連ねています。奈良公園の高台に建つ癒しの空間には幾重にも物語が刻まれてきました。奈良ホテル本館は近代建築の父である辰野金吾氏により設計されました。ダイニング「三笠」は著名人にも愛されています。
かつて私自身は、レ・クレドール インターナショナル/フランスの会長を務められたフランス パリにあるホテルプラザアテネのチーフ・コンシェルジュの方のインタビューをホテルニューグランドで、又大手旅行会社の優秀社員さま対象のコンシェルジュセミナーを東京ステーションホテルで実施したことがありました。
クラシックホテルの哲学に、「ホテルは人なり」という言葉があります。レセプション、ダイニング、カフェ他、どの場所にもその秀逸したホスピタリティが感じられ、只々感動するばかりです。お客さまのお名前、ご要望を良く理解し、言葉に出さずとも気付きをもって接してくれます。そのさりげない心、洗練された動き、丁寧できめ細やかな応対、そして溢れる優しさこそが唯一無二の魅力だと思います。
長い歴史の中で込められて来た先人たちの想いは、この先も“人”によって繋がれていくことでしょう。日本が誇りにしたいホテルの形、それがクラシックホテルなのです。
栄養たっぷりの百花蜜100%の純粋な、非加熱のハチミツです。八ヶ岳南麓の無農薬のハーブガーデン内で取れた日本ミツバチのハチミツは、大変貴重で味わい深いです。西洋ミツバチの単花蜜と異なり、まろやかさとコクがあり、様々なお花の風味がします。是非詳しくはナチュラルセラピーショップ「アンジェリ」を運営される、嶋 みずえさんのホームページ内の説明を読むと、その効能が良くわかります。食べる抗生物質ともいわれているそうです。 2月の寒い時期、このハチミツを食し元気に過ごしたいと思います。私はさらにショウガを加えています。身体が芯から温まります。是非お試しください。