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Rikako Ikeda コラム No.49

コンシェルジュの教養講座③ 世界三大料理 トルコ料理 前半 

先月より、私自身が教鞭を執っているホスピタリティ関連の学校での「コンシェルジュ実習」という授業からコンシェルジュに必要な教養をご紹介しています。教養は、ゲストとのさりげない会話、又会食や社交の場面で欠かせません。第三回目は世界三大料理の二つ目「トルコ料理」です。

トルコ料理が世界三大料理の一つとは意外と思われる方も多いでしょう。しかし歴史を紐解くと、トルコという国の影響がいかに大きいかを思い知らされます。トルコには14世紀頃、オスマン帝国という巨大帝国がありました。オスマン帝国の力はあまりにも強く、一時期は東ヨーロッパやアラビア、北アフリカなど広大な領地を支配していました。トルコ料理が大きく発展したのは、このオスマン帝国時代です。トルコは西側に地中海、北側には黒海、南側は北アフリカ、東側は中東やアジア圏に繋がっています。陸路でも海路でも東西を行き来するにはトルコを経由するため、古くから東西の珍しいものが沢山集まる場所でした。

多様な民族が行き来するので、様々な食材や料理も集まってきます。さらに、トルコ国内でも海の幸から山の幸、様々な食材が豊富に採れるため、食材には事欠きません。東洋と西洋を繋ぐ中央アジアを横断する交易路、それがトルコという国なのです。トルコ料理が世界を代表する料理の一つとして認められたのは、トルコ人達の故郷である中央アジアと、後に移住したアナトリアにおいて遊牧生活と定住生活が一つの場所で一緒に維持出来たということも理由の一つです。

遊牧生活での実用性と、定住生活での農産物を使用した食糧の発酵や乾燥など様々な応用と耐久性、美味しさの両方を確かにしたのです。こうして、他の国々とは違った豊かな食文化が生まれました。コンスタンティノープル(現在のイスタンブール)は、シルクロード交易の通過地点であったため、中国の豊富な食材や香辛料が運ばれました。これもトルコ料理が世界三大料理になったことのきっかけになっています。

イスタンブールの旧市街にはエジプシャンバザールという食材市場があります。数千種類のスパイスが量り売りされている有名な市場です。エジプシャンバザールでは、シルクロードを経由して中国やインドなどの商品が売られるようになり、香辛料を扱う店が集まったことから別名スパイスバザールとも呼ばれるようにもなりました。豊富なスパイスを使い、ナスやトマトなどの豊富な野菜、肉類など素材の味を生かしたバランスの良い味付けが特徴です。

トルコは伝統的にイスラム国家であるため、宗教的な理由で豚肉はほとんど使われません。肉類でメインに使われるのは羊肉、又地中海に面しているので魚介類やオリーブ、ナッツ類などの木の実の名産地でもあり、料理において主要な食材となっています。さらにヨーグルト発祥の国&消費量世界一の国であり、そのまま食べるのはもちろん、料理にも頻繁に使われます。

最後にトルコ人の主食、パンについての深いお話です。トルコ語でパンはエキメッキと呼ばれています。「世界一パンを食べる国」としてギネス記録を樹立したこともあります。米もよく食されますが、主食ではなく副菜です。先日トルコ航空を利用した際、機内食に「古代パン」が巾着袋に入って供され、その袋には、次の様な言葉が記されていました。「世界最古のパンは約1万2000年前のタシュ·テペレ(Taş Tepeler)地域に由来する。

古代文明の揺りかごであるアナトリアで栽培した最も古い小麦品種であるアインコーン(Einkorn)とエンマー(Emmer)の小麦で作られた。アナトリア農業の歴史が始まったところだ。最初に作られて以来、1万2000年経った今でも太古の昔と同じ位、新鮮な味がする」トルコ航空のボラット会長は、「世界最高の味をお客さまに提供し、多くの国際機関から賛辞を受けたことを誇りに思う。そしてアナトリア地域の発掘中に発見した古代小麦を再現して作った世界で最も古いパンを、ビジネスクラスの乗客に披露することができて嬉しい」と述べています。

トルコは小麦粉の名産地でもあり、輸出量は世界一、政府がパンの質を守る法律まで作っています。世界で最も古い1万2000年前と同じ味を、今の時代に空の上の機内食で味わえることは特別な体験でした。現在、世界で最も多くの国に就航するトルコ航空、由緒あるトルコの伝統と革新的な現代を結び、食べ物を通じてお客さまにトルコの文化を共有しようという心が感じられます。それは、食を通した「おもてなし」といえるでしょう。

江戸切子:ぐいのみ

江戸切子:ぐいのみ

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