ホテルではその時代にふさわしい食の習慣や文化が育まれ、又宿泊のお客さまにまつわる新しいメニューが誕生してきました。上流階級の人々が自身のお城や宮殿で行っていた風習を、一般のお客さまの為にホテルでも提供したり、又特別なお客さまのリクエストによりシェフが特別に考案したメニューがあります。その特別な料理やお菓子にはお客さまの名前が付けられました。そんなホテルにまつわる食べ物、飲み物についてご紹介しています。

第５回目は、アップルパイとミルクティー。このスイーツと飲み物から連想出来る人物といえば、ジョン・レノン、そして逸話を生み出したホテルといえば軽井沢万平ホテルではないでしょうか。

軽井沢万平ホテルは、軽井沢の歴史と共に歩んできた歴史あるクラシカルなホテル。かつては旅籠「亀屋」として明治時代に生まれ、ホテルとなって以降、避暑地として名高い軽井沢を訪れる外国人たちにこよなく愛されてきました。軽井沢万平ホテル1階にある「カフェテラス」、そこで是非一度は味わうべきは、「伝統のアップルパイ」と「ホテルおすすめロイヤルミルクティー」でしょう。ジョン・レノンとオノ・ヨーコ夫妻が来日の際に良く訪れていました。なんでも、オノ・ヨーコさんの家族の別荘が近くにあったからだそう。

さて、このカフェでジョンがいつも好んで飲んでいたミルクティーを注文し、そして提供された際、「これじゃないんだ・・・」と、まだ当時日本では一般的ではなかった紅茶を煮出すロイヤルミルクティーの作り方を直々に伝授したというのが、このホテルおすすめロイヤルミルクティーなのです。紅茶とミルクの醸し出す濃く深みのあるまろやかな味わい、それはまさに紅茶の本場、英国で味わう本格的なものです。そして伝統のアップルパイもジョンが好んで召し上がっていたそう。信州の紅玉りんごがたっぷりと入った贅沢なパイ。香りが素晴らしく、りんご本来の食感と甘酸っぱさ、サクっとしたパイ生地のバターのコク、シナモンスパイスがアクセントの逸品です。

ジョンの逸話は、まさにお客さまとホテルが紡ぐ美しい物語！是非このホテルを訪れる際には味わってみてください。