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Rikako Ikeda コラム No.21

至高のホテル コンシェルジュストーリー アメリカ合衆国 サンフランシスコ/ニューヨーク

一流のコンシェルジュストーリー、5回目はアメリカ合衆国のコンシェルジュ、トーマス・ウルフ(Thomas P. Wolfe)です。

トーマスことトムの勤務するホテルは、サンフランシスコの名門ホテルのザ・フェアモントです。トムはザ・フェアモントホテルのチーフ・コンシェルジュ、前職はニューヨークのプラザホテルのチーフ・コンシェルジュ、そしてさらにその前は何と日本のホテルニューオータニ東京のチーフ・コンシェルジュでした。 かつてトムは、日本でレ・クレドールの金色の襟章を付ける、唯一の“本物”かつ“正式”なコンシェルジュだったのです。トムは、日本のホテル業界に於いて、「コンシェルジュ」というプロフェッションをここまで普及させるのに最も貢献した偉大なる人物といえるでしょう。

アメリカに於いては、レ・クレドールU.S.Aの初代プレジデントとして、又レ・クレドールジャパンに於いても惜しみなくプロフェッショナルコンシェルジュ育成の為に洗練されたホスピタリティ、技、ネットワークを伝授してくれた恩人です。レ・クレドールについては以前詳しくお話しましたが、本部はフランス、パリにあり、レ・クレドールの正式メンバーになるには規定をクリアするだけでなく、ホテル並びに現レ・クレドールのメンバー2名の推薦が必要です。

推薦者は申請を行うメンバーの普段の仕事ぶりを良く知っていることが求められる為、推薦者2名からお墨付きをもらうことは容易ではないのです。私がレ・クレドールの正式なメンバーになる為に申請を行った際、名誉なことに、トムがその推薦者の1人になってくれたのです。トムの推薦のおかげで、晴れてレ・クレドールの正会員になれました。

トムはアメリカの首都ワシントンD.Cに生まれ、米国のみならず、ロンドン、パリでホテリエとしての経験を持ちます。母国語の英語の他・フランス語・イタリア語・スペイン語・日本語をこなす「国際人」。日本のおもてなしにも精通した、まさに唯一無二のグローバルコンシェルジュと言えるでしょう。ホテルニューオータニ東京では、私の上司がこのスーパーコンシェルジュのトムですから、毎日共に業務に携われたことは本当に幸運でした。海外からのVIPの様々なリクエストを、当時電話とファックスだけで全てこなすことが出来たのは、トムが持つ世界中の広い人脈に依るところが大きかったのでしょう。

元首、セレブリティからの指名が後を絶ちませんでした。ニューヨーク プラザホテルへ異動する際、頻繁に連絡を取っていたのは、当時のニューヨーク プラザホテルのオーナーであったドナルド・トランプ氏。映画「ホームアローン2」はプラザホテルを舞台にしていますが、豪華なロビーのシーンでトランプ氏が登場しています。アメリカ人のコンシェルジュらしく、合理的でスピード感のある業務、確かなネットワークに基づく手配、そして明るさやオプティミスト、ユーモアを併せ持つ接客は、まるで観客をとりこにするブロードウェイのショーの様です。

アロマオイル:リフレッシュ

アロマオイル:リフレッシュ

今月はホテルルHoteluluサイトで購入できる新しいアロマオイル、「リフレッシュRefresh」です。年末・年始に向けて多忙な日々が続きますが、仕事の合間にリフレッシュをしたいと思い、このアロマオイルを使ってみました。ローズマリー、ペパーミント、サイプレス、コリアンダーなど爽やかながらエキゾチックで深みのある香り。私のお薦めはハンドクリームにこのオイルを混ぜて使う事です。潤いながら香りを楽しみリフレッシュ出来ます。疲れが軽減、気持ちが切り替わり、すっきりします。