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Rikako Ikeda コラム No.36

ホテルにまつわる食のストーリー③

ホテルではその時代にふさわしい食の習慣や文化が育まれ、又宿泊のお客さまにまつわる新しいメニューが誕生してきました。上流階級の人々が自身のお城や宮殿で行っていた風習を、一般のお客さまの為にホテルでも提供したり、又特別なお客さまのリクエストによりシェフが特別に考案したメニューがあります。その特別な料理やお菓子にはお客さまの名前が付けられました。そんなホテルにまつわる料理やお菓子についてご紹介しています。 第3回目は、3月と言えば「ひな祭り」、ひな祭りにも所縁の深い、桃のスイーツのお話です。その名もピーチ・メルバ(英: Peach Melba)です。

1892年頃、パリのホテルリッツの料理長のオーギュスト・エスコフィエが、当時ロンドンのサヴォイ・ホテルの料理長だった頃に考案されたデザートです。バニラ・アイスクリームの下地にバニラ・シロップ漬けの桃を乗せ、ラズベリー・ソース(すり潰した木苺)、アーモンドのスライスを掛けたデザート。オーストラリアの著名な歌手、ネリー・メルバに由来しています。ネリー・メルバが、ロンドンのコヴェント・ガーデンで、オペラ「ローエングリン」を演じた際に、ホテルの料理長をしていたエスコフィエを、公演に特別に招待した時のこと、その返礼としてエスコフィエはメルバに、ローエングリンにちなんだ趣向を凝らした特別なデザートを考案し供しました。このデザートをネリー・メルバが大変気に入り、お菓子の名前を尋ねたところ、エスコフィエが「ピーチ・メルバと呼ばせて頂ければ光栄です」と答えたと言われています。何ともロマンチックなエピソードです。オペラ、ローエングリーンに因んで、そのオペラの題材にもなった白鳥を模った装飾もこのお菓子には見られます。

私がコンシェルジュとして勤務していたホテル西洋銀座には、素晴らしいパティシエの稲村省三氏という方がシェフ・パティシエとして活躍されていらっしゃいました。稲村氏が作る砂糖を煮溶かし手を加えたアメ細工(フランス語でSucreシュクル)は、神業との言えるほど繊細で豪華でした。アメ細工はしばしば、消えゆく光と輝きに美を求める、お菓子の芸術と称えられます。稲村氏の言葉をご紹介します。「まず、お菓子は食べる行為が第一」にあり、実質的にはケーキだけでも良いわけだが、より食べ手の心に刻み込ませる演出として華やかなシュクルがある」。

又ホテル西洋銀座で想い出すのは、特別なお客さまへの誕生日や記念日の為に作られたお菓子やアメ細工の他に桃の季節になると登場する「ペッシュ・ミニヨン」(日本語で愛らしい桃)のお菓子です。淡いきれいなピンク色の白桃のムースで、ほのかにシャンパ-ニュの味もして甘酸っぱい大人の味。まるでシャンパーニュの泡が口の中で溶けていくように、美味しさが溶けていく様でした。又パークハイアット東京に勤務の際、ニューヨークから著名なデザイナー、ジル・スチュアートをお迎えしたことがありました。ジル・スチュアートのリップグロスにまさに“Peach Melba”という名の商品があり、唇に付けるとまるでピーチ・メルバのお菓子を味わったかの様でした。

中国では桃源郷の入り口には桃の木がたくさんあることから、桃は縁起の良い食べ物、不老長寿の象徴と考えられています。誕生日などのお祝いの際に食べる桃饅頭が有名で、「寿桃」とも呼ばれています。

その昔、絶世の美女と称えられた楊貴妃は、平たい形の桃、蟠桃(ばんとう)をこよなく愛しました。桃にまつわるお話は尽きることがありません。

Mitocoハーブティー:No.18 セレナーデ 恋愛成就

Mitocoハーブティー:No.18 セレナーデ 恋愛成就

ハーブティーのネーミングに惹かれました。セレナーデ(穏やかな、平穏な)と恋愛成就!飲む前からワクワクします。気持ちを静かに整えてくれるカモミール、華やかで幸福感を感じさせてくれるバラの香り、味わいが素晴らしいです。このセレナーデには、Mitoco先生のオリジナルブレンドでアニスシードが含まれています。アニスというと、フランスのアニス・ド・フラヴィニーというブルゴーニュ地方の伝統の白い真珠の様なキャンディの爽やかな味を想い出します。心がとても落ち着き幸せな気持ちに満たされるハーブティー、女性へのギフトにお薦めです。