春の到来、旅に出掛けたくなる季節になりました。今月は宿泊施設の中でも、特にヨーロッパの歴史的建造物を改装した様々な美しいホテルのお話と私自身も宿泊した中で特に印象深いホテルをご紹介していきます。
まずはシャトーホテル。シャトーホテルとは、ヨーロッパの城や貴族の屋敷、別荘だったものを改造した宿泊施設のことです。古城ホテル、ロマンティックホテルと呼ばれることもあります。又由緒ある修道院や領主の館を改装した、歴史と伝統に守られた宿泊施設として現代に至っているものもあります。土地や建物のみならず、家具・調度品・絵画なども大切に保存されています。私は以前フランスのイル・ド・フランス(パリ郊外)の街シャンティイにある、かつてフランス系ロスチャイルド家が所有するシャトーホテルに勤務したことがありました。そのシャトーホテルの名は、「シャトー・デュ・モンヴィラルジェンヌ」。フランス最大のシャトーホテルで、シャンティイの深い森に佇む、19世紀に建てられたアングロノルマン様式の美しいホテルです。日本の旅行会社が企画する“フランスの城を巡る旅”というツアーでは、当時私が働くシャトー・デュ・モンヴィラルジェンヌをそのパッケージの宿泊ホテルに組み込んでもらえる様、パリの支店に掛け合い実現できたことがありました。フランスの城を見学するだけで無く、お客さまにシャトーライフも味わっていただきたいという想いからでした。
フランスの想い出深いシャトーホテルには、まずパリの高級住宅地16区に「サン・ジェームス・パリ」があります。ジャン・レノ出演の映画“ニキータ”に登場しました。ヴェルサイユやサンジェルマン・アン・レー、フォンテーヌブローといったパリ郊外、かつてのフランス王家の古城があるロワール地方や南フランスにも多くのシャトーホテルがあります。ヴェルサイユの「トリアノン・パレス」、サンジェルマン・アン・レーの「パヴィヨン・アンリ キャトル」、シャンパーニュ地方の「レ・クレイエール」、ロワール地方の「シャトー・デュ・ノワゼイ」、南フランス アヴィニョンの「ホテル・ラ・ミランド」、コート・ダ・ジュールの中世の趣き漂うエズ村にある「シャトー・エザ」、大西洋を望む高級リゾート地ビアリッツには、かつてナポレオン三世が妻ウジェーヌ妃の為に建てた宮殿を改装した「ホテル・デュ・パレ」があり、その美しさは圧巻です。
修道院を改装したホテルには、フランスの美しいアヌシー湖畔、タロワールという街に、俳優のジャン・レノが所有する「ラヴェイ・デュ・タロワール」、南フランスの古都カルカソンヌには、「ホテル・デュ・ラ・シテ」があります。
フランスには、“ルレ・エ・シャトーRelais & Châteaux”という580軒ほどの独立系のホテルとレストランが加盟する、世界に広がる比類なきコレクションを有する組織があります。全ての施設が、あらゆる側面において卓越したおもてなしを徹底するという揺るぎない価値観によって結ばれています。この組織は1954年フランスで誕生し、世界各地の“アール・ド・ヴィーヴル(生活芸術)”を讃え、今や世界およそ65か国に広がりました。情熱あふれるホテル経営者やシェフ、レストラン経営者たちは、地域の職人や生産者と手を取り合い、その土地ならではの文化的、美食的、環境的遺産を大切に育んでいます。ルレ・エ・シャトーは70年に渡り “幸福の道”(Route du Bonheur)をコンセプトに、五感を刺激する豊かな 時間、驚きや出会い、そして感動をテーマにした施設を有し、その多くは、代々受け継がれる家族経営によって支えられています。世代を超えて継承される“サヴォアフェール”(職人技)とともに、地球上のすべての命と調和する、心に残る旅のレガシーを紡ぐことをモットーにしています。
我が国日本には、旅館という独特の宿泊施設がありますが、このルレ・エ・シャトーにも加盟している旅館があります。例えば伊豆の修善寺「あさば」、加賀温泉「べにや無可有」、箱根「強羅花壇」、松本「扉温泉 明神館」。さらにホテルですが東京「ザ・キタノホテル東京」も加盟しています。
スペインにはパラドールがあります。パラドールとは、かつての歴代王国の住まいであった城や宮殿、由緒ある修道院や領主の館など、歴史的に価値の高い建築物を改装した国営ホテルのことです。中世にタイムスリップしたかの様な雰囲気が味わえます。キリスト教の巡礼地に立つ荘厳な「パラドール・デ・サンティアゴ・デ・コンポステーラ」は、15世紀に建造されたかつての王立病院兼宿泊施設ですが、ゴシック、ルネッサンス、バロック美術に彩られた、芸術的かつ歴史的な建物です。荘厳な外観、美しい回廊、エレガントなサロンや客室、石造りの重厚なレストランなど、豪華に装飾された館内はまさに5つ星の風格を感じさせます。古都トレドやアルハンブラ宮殿があるグラナダ、又美食の街として知られるスペインバスク地方のサンセバスチャンなどにも美しいパラドールがあり、訪ねるだけでもその歴史や文化を味わうことができます。
ポルトガルにはポサーダがあります。「フォルタレーザ・ド・ギンショ」という、ヨーロッパ最西端のロカ岬にほど近い、カスカイスというリゾート地の断崖の上に17世紀の要塞を改装したポルトガルスタイルのシャトーホテルがあります。ホテル内に置かれた調度品からは、その歴史とポルトガルの伝統が感じられます。ホテル内のレストランは人気があり、新鮮な食材を使用しポルトガル風にアレンジしたフランス料理を提供しています。コインブラ(ポルトガル最古の大学、又世界一美しいジョアニア図書館で有名)の街の近くに、「キンタ・ダス・ラグリマス」という貴族の館があります。
南イタリアのタオルミーナには、映画“グラン・ブルー”の舞台になったサン・ドメニコ・パレスという、修道院の回廊が美しいホテルがあります。北イタリアのベネチアには「サン・クレメンテ・パレス」があります。ベネチア本島の喧騒から離れた、ベネチアラグーンに浮かぶプライベートアイランドにあるホテルです。
その他、ブティックホテルという形式も良く耳にします。 個性的なデザインやこだわりのコンセプトを持つ小規模な宿泊施設を指します。通常のビジネスホテルや大規模ホテルとは異なり、宿泊そのものが特別な体験となるよう設計されているのが特徴です。この言葉が生まれたのは1970年代のアメリカ。主に流行に敏感な街ニューヨークやロンドンで誕生し、チェーンホテルとは異なる独自性を持つホテルが人気を集めるようになりました。特にデザイン性やサービスの質を重視した宿泊施設が増え世界中に広がっています。カリフォルニア ビバリーヒルズ近くの「ホテル・ベルエア」やニューヨークの「ホテルモーガンズ」などがその代表と言えるでしょう。
最近日本でも、宿坊とは又異なる目的で、お寺や城に宿泊するということがインバウンドのお客さまに人気を博している様です。 京都の仁和寺や妙心寺では禅の雰囲気を味わい自分自身を整えられると評判です。愛媛県の大洲城や広島県の福山城のキャッスルステイはまさに城主気分が味わえます。 特別な体験ができるこれらのホテル、是非旅のプランに盛り込んでみても良いですね。
ホテルルHoteluluサイトでお馴染みの会津人参石けんに、この度新製品が誕生しました。
実はこの新製品開発には私も参画させて頂きました。石けんのフォルム、名称、ラベル、ポーチに至るまで、この会津人参石けんを生産・販売するPanaxの代表者、そしてホテルルHoteluluサイト運営責任者と何度も吟味を重ねた力作です。その製品の素晴らしさと美しく洗練されたパッケージを、是非手に取ってみて頂きたいと思います。私も愛用していますが、フェイス・ボディ・ヘアー全てに使え、肌が見違えるほどきれいになるのが嬉しくてたまりません。自分自身にも、又ギフトにもお薦めです。