「コンシェルジュ」という言葉は、ホテルに於いてだけでは無く、様々な業種でも多く使われる様になりました。第3回目はスイーツ・コンシェルジュについてです。
スイーツ・コンシェルジュは、スイーツから広がる豊かな食文化を提案することができるスイーツのスペシャリストのことです。スイーツ・コンシェルジュは、多くのスイーツ店、老舗もあれば地元の人だけが知る珍しいお店を巡り、その知識を増やしています。そしてお客さまの要望に合わせてそれらの中からお薦めのスイーツを紹介してくれます。
旅先では、スイーツ・コンシェルジュがタクシー運転手をしながらスイーツ店を巡り、地元の有名なお菓子屋さんを案内してくれるというプランもあります。タクシー、ハイヤーといえば、ホテルコンシェルジュはお客さまの為に空港送迎や市内観光、小旅行など車を多く手配します。私が東京のホテルでコンシェルジュとして勤務していた際も、タクシー、ハイヤー会社には大変お世話になりました。
その一つ、日立自動車とう会社では、運転手は、「トランスポート・コンシェルジュ」とも呼ばれています。トランスポート・コンシェルジュとスイーツ・コンシェルジュが一体化し誕生したのが、「大江戸スイーツタクシー」です。観光+老舗スイーツを巡る素晴らしいツアーです。途中の観光名所も巡り、スイーツの大好きなお客さまのニーズに合わせてお店を案内してくれます。地方都市では、こういったタクシーで巡るスイーツ・コンシェルジュツアーは、観光のお客さまを多く誘致し街の活性化にも役立つという利点もあります。交通の便のあまり良くないお店も、車でなら行けるということで、お店の利益にも貢献できます。
旅行会社やホテルがこういったスイーツ・コンシェルジュをパッケージに組み込むことも増えているのも頷けます。さらには、「スイーツ・コンシェルジュ検定」というものもあり、その検定も持っているスイーツ・コンシェルジュも多いとのこと。検定に合格すると、スイーツを食べる(作る)のが好きな方/スイーツに関するブログ等を書いている方はよりその趣味や活動を充実させることが出来、一方業界で働く方にとっては、スキルアップとして、お菓子・食材メーカーの商品開発/食品会社の営業/パティシエ/ヴァンドゥーズ(製菓店販売員)/ライター/フードスタイリスト/お菓子・料理教室主宰など様々な分野で活躍が期待できます。いずれにしてもスイーツに関しての知識を持ち、それをお客さま一人ひとりに合わせ情報を提供し、実際に味わい満足して頂くというコンシェルジュ本来の役割をしっかり踏襲しています。
相乗効果として、お客さま側も、その味を堪能できるだけでなく、それらのスイーツの作り方、知識も得ることができます。お客さまが今度はスイーツ・コンシェルジュになることも多くあるそうです。
ホテルルHoteluluのコーヒーは、その質が高く大変気に入っています。その中でもベトナム産のコーヒー、「ルビーマウンテン」は、宝石のルビーの名を冠したコーヒー、ネーミングにも惹かれます。とても丁寧に焙煎されていてエレガントな香り、味わいは酸味が少なく優しい苦味、全体的にまろやかです。その昔、ルビーが採掘された場所で作られていたというエピソードもあるそう。いわゆるベトナムコーヒーの飲み方で有名なコンデスミルクを入れずに、シンプルにストレートでその極上の味を楽しむのがお薦めです。