一流のコンシェルジュストーリー、6回目は先週に引き続きアメリカ合衆国のコンシェルジュをご紹介します。彼女の名はマージョリー・シルバーマン(Ms. Marjorie Silverman)です。私のコラムでは初めてご紹介する女性コンシェルジュ。今、ジェンダーに関して触れるのはナンセンスかとは思いますが、コンシェルジュという職業が、かつて他の多くの職業同様にほとんど男性のみが就いていた時代から、マージョリーは女性コンシェルジュとして活躍しました。彼女の果たした役割がどれほど大きなものであったかはご想像がつくでしょう。
マージョリーはホテルインターコンチネンタル シカゴのチーフ・コンシェルジュ。コンシェルジュの武器ともいえる様々な言語を巧みにこなし、女性ならではのきめ細やかさでゲストサービスに携わり、多くのゲストを幸せにしてきた人物です。特筆すべきは、彼女の素晴らしいリーダーシップ性。それは彼女の功績にも表れています。
レ・クレドール インターナショナル初の女性プレジデントに就任。これまでフランスで誕生したレ・クレドールのオフィシャル言語はフランス語でしたが、グローバル化を予測し、世界共通語の英語で国際会議を実施、オフィシャルな刊行物に英語を導入、さらにIT化を進めました。多くのセミナーや講演の為、世界の主要国を廻り、コンシェルジュという職業の浸透に多大な尽力をつくしてくれました。アメリカ人らしく、臆することなく、男性にも毅然と持論を述べる姿は、女性である私の目標と憧れの存在でした。
マージョリーの勤務するシカゴのホテルを訪問したことがあります。豪奢なコンシェルジュデスクで黒のスーツとエレガントなボウタイのシルクのブラウスを着こなし、襟章に黄金の鍵のバッチを付け、颯爽とゲストをお迎えする姿が今でも脳裏に焼き付いています。ホテルのラウンジでアフタヌーンティーを私と私の家族の為に招待してくれました。
数多くのレ・クレドールの国際大会では、シドニー(オーストラリア)、ローマ(イタリア)、ブダペスト(ハンガリー)、プラハ(チェコ)、杭州(中国)、ブリュッセル(ベルギー)、アテネ(ギリシャ)、ビアリッツ(フランス)、タンジェ(モロッコ)、マニラ(フィリピン)でマージョリーとコンシェルジュの役割、責任、未来について語り、東京で開催されたアジアコングレスでも共に多くの時を過ごしました。
マージョリーの少しハスキーな声を決して忘れることが出来ません。来日してから少し経ち、病気の為、残念な事に若くしてこの世を去りました。アジアコングレス開催地の東京を離れる際に、彼女から私に贈られたカードには“So good to see you again. Thanks you your hospitality!”と書かれていました。今でも私の大切な宝物です。まさに女性コンシェルジュのパイオニア、それがマージョリーでした。
ホテルルHoteluluサイトの江戸切子専門店の煌粋(きらめき)のミニグラスを用いたアレンジをご紹介します。商品の素晴らしさはもちろんですが、その多様な使い方にも今回触れてみたいと思います。江戸切子の一番シンプルなクリアーのミニグラスには、菊つなぎ紋様花切子、玉紋様花切子、矢来紋様花切子があります。ご予算に応じて、数個揃えられてはいかがでしょう。同じ種類でも良いですし、敢えて違う柄でも素敵です。デザートを盛り付けるガラスの器として、中にデザートを自由に盛り付け、パフェやオリジナルデザートを作ることが出来ます。又前菜用にムースやエビやカニのカクテル用の器としても良いでしょう。江戸切子の美しさが料理を更に引き立ててくれます。